こんにちは、りんたろう(rintarou44)です。
今回は 『上級国民と下級国民』 橘玲さんの作品の紹介となります。
上級国民はTwitter上でも話題となりましたが、飯塚氏の件で耳にした方もいると思います。
金は天井で回っている。というやつですよねん。
僕もそのうちの一人になりたいなぁと妄想を膨らませています。
僕のイメージでは上級国民は年収1000万円超え+金融資産5000万円超えといった感じでしょうか。早期リタイアをしようと思えばできる人たちですね。
2次資料ですが、ご参考までにリンクを張っておきます。
上級国民といわれる人物像をこの本を通して考えたことを話したいなと思っています。
橘玲氏について
1959 年 生まれ。 作家。 国際 金融 小説『 マネーロンダリング』『 タックスヘイヴン』 などの ほか、『 お 金持ち に なれる 黄金 の 羽根 の 拾い 方』『 幸福 の「 資本」 論』 など 金融・人生設計 に関する 著作 も 多数。『 言っ ては いけ ない 残酷 すぎる 真実』 で 2017 新書 大賞 受賞。 近著 に『 もっと 言っ ては いけ ない』『 働き 方 2・04・0』『 人生 は 攻略 できる』 など。
橘玲. 上級国民/下級国民(小学館新書) (Kindle の位置No.2353-2356). 株式会社小学館. Kindle 版.
語句紹介&あらすじ
メンズリブ 男性解放運動。男性への差別撤廃を求めた運動。
ミソジニー 女嫌いのこと
リバタニア 個人的な自由、経済的な自由の双方を重視する考え方。=エウェア族(新上流階級)
ドメスティック サムウェア族(新下流階級)
目次
目次をざっと読むと、平成に下級国民が生まれ、令和の間で増大するという話のようです。
さらに、その格差の表れが恋愛や結婚、世帯構成に現れる。
海外の事例も取り上げているタイトルもあるため、世界でその傾向があると考えていくようです。
また、天望として社会の分断やエリア分け、所属による対立が起きると考えているようです。
まえがき
結論として、格差拡大は社会的には解決できなくとも、個人的には解決できる。
Part1 「下級国民」の誕生
この章では日本がいかようにして、下級国民を生み出していったかが書かれている。
3つの不愉快な事実があるためである。
そのような事実がありながらも日本の成人の労働者の能力は海外の労働者と比較しても劣っていない。
社会の仕組みが不幸を生み出していると明言している。
どういった仕組みが「がん」となっているのだろうか。
労働市場の観点から行くと、正規雇用を非正規雇用に置き換えたことが現代の日本では問題視されている。
そこで割を食った人たちはどのような人たちなのだろうか。
この本での主要論点の一つとなるので詳しくは言えないが、性別、年代別で置き換えが行われたのはどういう人たちであるかがつまびらかにされている。
そして置き換えられた人々がどのような存在になっていくのかも述べられており、かなりシビアな問題であるということがわかる。
オランダやフランス、イタリアでは福祉的な面を持つ政策により却って、格差が拡大したものを紹介している。
日本以外の実情を知らない私としては、似たような政策が日本でも施行されそうで読みながらひやひやした。
そしてこの章の最後でこうした印象的な言葉で締めくくっている。
この 持久戦 に 耐え抜け ば「 下級 国民」 が あふれる より 貧乏 くさい 社会 が 待っ て おり、 失敗 すれ ば 日本人 の 多く が 難民 化 する「 国家破産」 の 世界 が やってくる。 これ が、 私 たち が 生きる こと に なる 令 和 の 日本 なの でしょ う。
引用:橘玲. 上級国民/下級国民(小学館新書) (Kindle の位置No.810-813). 株式会社小学館. Kindle 版.
Part2 「モテ」と「非モテ」の分断
性別、年代別、独身、既婚別の幸福度の話。
教育についても言及し、現代の家庭についての問題をまとめているという印象。
Part3 世界を揺るがす「上級/下級」の分断
リベラルとは何か。
リベラルによって世界はどう変わるのかをまとめた話。
トランプの当選やブレグジットなど最近の世界情勢はリベラルという思想と深く関係しているという。
上級国民と下級国民の差はなんなのか
- 若くして無職、非正規雇用の男性
- 報酬の低い企業で働いているか否か
- 全人口における年代別人口の大小(マジョリティであるか否か)
- 大学を卒業しているか否か
- 既婚か独身か
- リスク(利益と損失のばらつきの大きさ)を管理できるか
- 知識社会への適応の有無
この本で引っかかった点
最低賃金を引き上げることについて、
日本 にも、「 貧困 を 解消 する ため に 最低賃金 を 大幅 に 引き上げる べき だ」 と 主張 する ひと たち が い ます。 最低賃金 引き上げ が 雇用 を 減らす か どう かは 経済 学者 の あいだでも 議論 が つづい て い ます が、 若者 の 雇用 に マイナス の 効果 を 及ぼす こと について は 確固 と し た 合意 が 形成 さ れ て い ます。
橘玲. 上級国民/下級国民(小学館新書) (Kindle の位置No.628-631). 株式会社小学館. Kindle 版.
と述べているが、誰が、どのような調査でという記載がない。
日本においては、最低賃金を引き上げることで10代の男性の雇用にマイナスの影響を与えるの間違いではないのだろうか。
最低賃金についてはこの本でも議論されていました。
この本をお勧めしたい人
- 高校生で、大学受験をするかどうか迷っている人
- 大学生のキャリアデザインの導入書として
- 自分の学歴にコンプレックスがある人
まとめ
現時点上級国民と下級国民を大きく分断する地点は、大学を卒業したかどうかが大きくかかわるようです。
高校生が進学を考える年齢までにはこのことを理解しておかないと現状改善は難しそうですね。
どのように格差が引き起こされたかを上手くまとめた本であり、キャリア学習にも最適です。
以上、上級国民への道のりを模索するりんたろうでした。
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